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間接的にでも「いつか誰かの気付きに繋がれば」との思いだけでブログを書いている変わり者Ryokoです。
このサイトでは人が何か前向きになれる、偶然の気付きを色んな所に散りばめております。全く同じ情報でも、受け取る側の価値観や心理状態で、同じ形で伝わるとは限らない。
伝える側が、どんなにマーケティング学んで、心理戦で、思考を誘導したとしても、伝わる時は伝わるし、伝わらない時は伝わらない。結局は、受け取る側の受け取り方次第。
だから、色ーーーんな所に「気付き」や「きっかけ」を散りばめる事を意識してブログ記事を書いております。
親が子供に教える事で一番大切な事って何だと思いますか?
あいさつ
礼儀礼節
それらももちろん大事ですが、私が最近特に思うのは、それの先
魚を与えるのではなく
魚の釣り方を教えよ
ってゆー格言です。
これって、野生の動物で考えたらすぐわかるけど、特に人間界で、過保護な親御さんの場合、この言葉がピンとこない人が多いみたいです。
いやはや「自分はそんな事ない」って思っちゃっているパターンの方が多いのかな?そして、その手の親御さんは、就職した子供の職場に突如現れたりします。
登場の仕方は、
滅多に都会に出てこない親が田舎から上京して、息子の職場を見学したいから…と、田舎の特産のお土産を携えて、職場の上司に深々と頭を下げながら「うちの息子がお世話になっています」
って感じの職場訪問ではありません。今で言う入社式に親がついてきちゃう系の親御さんです。
ここからは10年以上前のお話です
そこそこ大きめの会社で、今ほどセキュリティがガチガチじゃなかった頃の企業での実話です。
何のアポもなく、「近くまで来たから」と。
忙しい職場に、ひょこっと顔を出し、「ママと一緒にランチしようよ。」なんてノリで、「ここで待ってていい?」なんて、ズカズカ入ってきちゃうA君のママがいらっしゃいました。
職場のみんなの印象は『A君のお母様って…働いた事ないのかな???』です。
まともな職場の大人達は、『いやいやいやいやお母さん、空気読もうよ』って空気でいっぱいになっていますが、
そんな事どこ吹く風で、「A君、ママパスタ食べたいからパスタ行こうね!」ってw
このママが訪れると、「今日の受付誰だ!何で通したんだ!!」と、中間管理職はわさわさ。
フロアの偉い人が気付かぬうちに穏便に早くランチに行ってくれ。と、中間管理職は、11時位にA君とママを早々に追い出す形となる。
11時に追い出す理由としては、早目に外に行けば、お店も混んでいないし、ママに「いきなり会社に来るなよ」的な話をして、早々に、ママに退散してもらう目的。
しかし、そんなママに育てられているA君が、
そんな空気を読めるわけもなく、11時に出て13時過ぎにちゃら~っと戻ってくる
2時間以上のたっぷり昼休憩をとったA君は、何て事ない顔して、
「食い過ぎた~」何て言いながら、午後の業務w
『いやいやいやいや…』
まず、周囲のみんなに「お騒がせしました」とか、上司に「お昼休み長く頂きましてありがとうございます」とか、
何か言う事あるでしょうよ…。って、ほぼ全員が思っている中、PCをカタカタと触りだした。
流石に上席が、
と、声を掛ける。
A君:「はい?」
上席:「お母さまはどうされたの?」
A君:「ママですか?帰りましたよ。うちのママキレイでしょ!」
上席:「あ、そう。わかりました。」
上席の「あ、そう。わかりました。」には『そんな回答求めてんじゃねーよ』って気持ちがたっぷり込められていましたが、A君はどこ吹く風。
元々空気読めないとは思っていたけど、A君、気が付かないんだよね。。
あのママに育てられたらそうだろうね…。って、職場のみんなに思われてしまった。
この実話を読んで、みなさまどう感じられます?
当時、まだ若かった私が思った事は、
自分の親がそんな事する親じゃなくてよかった
職場の人は他人だから誰も指摘はしてあげないよね
自分が親になったらそんな親にはならないようにしよう
この3点です。
独りだけで働いていて、周囲は関係のないフリーランスだったら有の展開でしょう。
ただ、そこは「オフィス」しかも割と体質の古めな「ちゃんとしたオフィス」
そのママが、その後何度か、当然の顔をして、オフィスに訪問していた事は、忘れられない事実ですw
当時、A君に具体的に指摘や指導をしてあげる人はその職場にはいませんでしたし、指摘してあげたところで、理解できそうなタイプでもないわけなので当然です。
ラッキーな事にA君は今もその会社で「空気を読まないキャラ」を確立して現在も就労していますが、会社側は当然、それなりの評価しかしません。ですが、何も気が付かないA君は「自分の評価が低い」と不平不満タラタラ。。
会社側は「文句ばっかり言うなら辞めてくれ」って思っているようですが、会社側にそんな風に思われているなんてA君は気付かないわけです。
たまたまA君は、プロパーで属人的な仕事を抱えているから何とか就労しているけれど、傍から見たら、非常に残念な仕上がりです。
しかし、A君と書いていますが既にいいお歳、恐らくそろそろ、いい加減肩を叩かれてもおかしくない状態です。他所へ行って成り立つのでしょうか???
A君が死ぬまでずっとママが面倒見てはくれません。
誰か指摘してあげたらいいのにって思うけど、大の大人にそんな指導をしてあげる赤の他人は世の中にはいません。
この実話を読んで、何か気付く人はきっとA君ではないと思います。
残念ながら、長年人事採用関連の仕事をしていると、A君のような大人は少なくないです。
また、親にも問題はあるかもしれないけど、親の育て方だけが問題ではない。
誰しもが、親の価値観の中で育てられるわけだから、大なり小なりのアダルトチルドレン部分は抱えている。
だから、そこに「いつ気付くか」が重要だと思います。どんなに素晴らしい親でも、自分の親の価値観が100%正しいとは限らない。
ある程度の大人になって、社会に出たら、一度、自分の価値観を疑ってかかるのも必要な気がします。
自分は親に
ただ魚を与えられてはいなかったか?釣り方を教わったか?
自分は子供に
ただ魚を与えてはいないだろうか?釣り方を教えているか?
大人であればこの問いを常に自問自答してありたいです。
正しく気付き、少しでも早いタイミングで起動修正ができたらみんながハッピーになれるのになと思う、今日この頃です。
この実話から、間接的にでも、いつかどこかの誰かが何かの気付きを得てくれたら嬉しいなって思っている、昭和生まれの元OL、Ryokoでした。
ではまた。